子どもたちは同じ受験生として、友だちと不安や悩みを分かち合い、共感を得ることもできる。この共感の体験を一度でも昧わった子どもは、それからの人生で相手の気持ちのわかる人間になる可能性も高い。また、私自身、高校の友人にアドバイスすることで東大に入学する結果につながったように、お互いに教え合うことで記憶の出力の回数が増え、自分の考えも客観的にまとまり、本人も成長することが可能となるのだ。このように、心理学的に言っても、受験システムが子どもの精神を阻害するという証拠はない。親も子どもに対し、他人を蹴落とすのではなく、「友だちと上手に協力し、不安や喜びを共感し合える受験生か勝ち残るのよ」と教えることは、それ自体が立派な教育につながるだろう。